東日本大震災で仙台空港が津波被害を受けたことから、国土交通省は、羽田空港(東京)に津波警報が出た場合、10分で空港利用者らを避難させる方針を決めた。 羽田、関西、中部国際など主要空港を含む沿岸空港ではこれまで津波被害の想定がなかった。同省は近く、空港の津波対策の基本方針をまとめ、全国の沿岸空港にも具体的な対策を作るよう求める。 1日約17万人が利用する羽田空港は、最多時で5万人の利用客や職員がおり、駐機場や滑走路上の航空機は約100機に上る。同空港はこれまでの訓練結果などから、避難の呼びかけに5分、実際の避難に最低5分かかると算出した。 人の9割はターミナルビルに集中しているため、同空港は「目標時間内の上層階への避難は可能」とし、津波警報が出た場合は、第1(6階)、第2(5階)、国際線(5階)の各ターミナルビルや駐車場ビルなどの上層階への避難を促す。空港内のすべての建物は、震度7レベルの地