ナチス・ドイツによるユダヤ人弾圧下の生活を描いた「アンネの日記」や関連書籍が都内の図書館で相次いで破られた事件で、警視庁は24日、器物損壊容疑で捜査本部を設置した。同日までに305冊の被害を確認したという。 捜査1課によると、被害に遭ったのは新宿、中野、杉並、豊島、練馬の5区と武蔵野、東久留米、西東京の3市にある計38の図書館。豊島区では昨年2月に被害が判明したが、杉並区では今月上旬に破られた可能性が高いという。同課は防犯カメラの解析などを進める。 新宿区内では、3館で計40冊が被害を受けた。区立中央図書館の藤牧功太郎館長は「強い動機と計画性のある犯行だと思う」。東久留米市立図書館では約5センチの厚みのあるアンネ研究本が100ページ以上破られた。