(2012/05/04 10:30pm 涸沢岳稜線にて) ニュースで喧しく報じられているように、また山で悲劇がおこってしまった。 北アルプスでの遭難死亡者が8名となる惨事。 うち1名は穂高・涸沢岳でのものであるが、 その涸沢岳の一件では死亡者が6名となっていてもおかしくはなかった。 昨夜、涸沢岳で行ったレスキューの詳細をここに記すことはしないけれど、 一般の報道ではうかがい知れない壮絶な行いであった。 遭難場所が涸沢槍という難所であるのに加えて天候は吹雪、しかも夜、 稜線では気温-3℃で風速は20メートル以上、体感気温は-25℃にもなる。 諸状況を考えれば1名の遭難者を救うのでさえ困難かと思えるシチュエーション。 それが6名も… 正直なところ現場へ赴きつつも、仲間たちのことを考えれば、 どこで線をを引いて撤退するべきかを考えていたのが偽らざる心境であった。 だがそんな懸念なぞ関係なしに、い