放射線の測定数値がメディアをにぎわすことが増えています。同じ測定でも,重さや長さなどであれば日常生活で使用している量ですし,秤や定規などで実際に計測した経験もあります。しかし,放射線関連の単位であるベクレルやシーベルトは震災前には聞いたことも無い人も少なからずいたでしょう。どのような分析をしているかきちんと理解して,数値から意味を読み取ることが出来る人はさらに少ないと想います(私もその一人です)。その結果,環境・食品・人体などの放射線の測定値に多くの方が一喜一憂しているように思えます。 分析機器が問題の有無を一発で白黒つけるようなものであれば,分かりやすいのかもしれませんが,分析機器はそのようにはつくられていませんし,不検出の場合も目盛りがゼロを指すようなものでもありません。正確に検査結果を表すと,測定値に不確かさをあわた「分かりにくい」値になります。そのことで,せっかく安全といえる結果が