<2年前に高級トースターで家電市場に旋風を巻き起こしたバルミューダが、機能を「研ぎ澄ました」炊飯器を発売。シャープや東芝など大手メーカーが勢いを失うなかで、業績がうなぎのぼりなのはなぜか> 【シリーズ】ニッポンの新しいモノづくり 日本の家電メーカーが勢いを失って久しい。コストパフォーマンスにすぐれ、不具合や故障が少なく信頼性も高い――そんな評価が日本ブランドの象徴としてもてはやされた時代は、なんだか遠い昔のようだ。シャープや東芝の家電事業が海外企業に買収されるなど、かつては想像もできなっただろう。 アメリカでもヨーロッパでも、今や家電売場で日本メーカーの商品を目にすることは少ない。海外のショッピングサイトでフィーチャーされることもほとんどなくなった。 理由はいくらでも考えられるだろうが、ひとつ確実なのは消費者の需要を掘り起こす、商品開発力を失っていることだ。たとえば「ソニーの開発力があれば