冬の電力需給 泊抜きの準備を入念に(8月2日) 北海道電力が今冬の電力需給見通しを発表した。 泊原発(後志管内泊村)全3基の停止が続く場合、火力発電所の故障による想定外の運転停止も考慮すると、最大43万キロワット(7・4%)不足する恐れがあるという。 北電は、電力の安定供給に加え、火力発電所の燃料費が経営を圧迫していることから、泊1、2号機の早期の再稼働を求めている。 しかし、再稼働の条件は電力需給の逼迫(ひっぱく)ではなく、安全性の確認だ。まして電力会社にとっての損得など次元の違う問題である。 再稼働の是非は、9月にも発足する原子力規制委員会が、福島第1原発事故の検証を踏まえた安全基準に沿って厳正に審査するのが筋だ。 こうした手順を考えれば、泊の年内の再稼働は困難だろう。 北電は、この現状認識に立って、泊抜きで冬を乗り切る供給計画をなるべく早く示す責任がある。 冬の厳しい北海道では、暖房