公的医療保険制度の改革論議が大詰めを迎えている。焦点の一つは、高齢者医療向けに現役世代が拠出する「支援金」の分担方法見直しだ。 Q 月給から1万円以上も保険料を天引きされているんだけど、医者にかかるのは年に数回だ。何でこんなに多額なの。 A 保険料は加入者の使った医療費だけではなく、65歳以上の高齢者の分にも充てられているんだ。大企業社員が多く加入する健康保険組合では、集めた保険料のうち平均で半分近くが高齢者医療に回っている。 Q 加入先の健保組合に高齢者はほとんどいないのに、なぜだろう。 A 世代を超えた助け合いなんだよ。今は働いていない高齢者も、若いころはサラリーマンで健保組合などに入っていた人が多い。退職後は、74歳までの大半が国民健康保険(国保)に、75歳からは全員が後期高齢者医療制度に入っている。同制度では、給付を賄う費用のうち高齢者自身の保険料は約1割だけ。約5割を公費(税)、