大阪市環境局の河川事務所職員が回収したごみから現金を抜き取っていた問題で、実態をビデオ撮影し、内部告発した同事務所の男性職員が産経新聞の取材に対し、「抜き取りは少なくとも30年以上続く慣習だった」と証言した。職員は「上司に訴えたが、逆に圧力をかけられた」と主張。市側の調査に、同事務所の清掃担当職員(31人)の9割が抜き取りを認めているといい、市は「明らかな犯罪行為」(平松邦夫市長)として年内にも関係者を刑事告発する方針だ。 ■動かぬ証拠 船上で財布などを物色する職員たち。1人が「去年は(最高で)15万。かばんの中の封筒に入っとった。5人で分けた」とつぶやいた。告発した職員が腕時計型ビデオカメラで撮影したワンシーンだ。 河川事務所は、道頓堀川や土佐堀川など市内の10河川の清掃を担当。告発職員は、今年6〜8月に映像を撮影したという。 映像には、回収ごみから抜き取った千円札の束をバケツの水で洗い