[第1回] アフリカの壁 GLOBE46号で特集したアフリカ。アスパラクラブのブログでも書いたように、アフリカ取材は記者になってからの目標だった。ウェブの場を借りて、紙面では書ききれなかったアフリカの一部や取材のこぼれ話を書きつづりたい。(築島稔) 「アフリカの成長は本物か」 今年の5月ぐらいから、アフリカ料理屋や居酒屋で、同僚や先輩とどんなテーマにしたらいいかを話し合った。浮かんできたのが「アフリカは成長しているというが、今度こそ教科書的な経済発展をしていくのだろうか」だった。確かに、中国やインドなど新興国の台頭で資源の需要は増えているが、アフリカが長い間停滞してきたというのも事実。今回の成長が、これまで先進国や新興国が歩んできた産業史の軌道に沿ったものになるのかどうか、という大ぶりなテーマは、新聞ではなかなか書ききれないことでもあった。 私たちが「経済成長」といって思い浮かべるのはやは