前回紹介したとおり、メッセージという概念はオブジェクトを連携させるために非常に重要な役割を果たしている。そこでシステム間連携を実現するためのSOA史を見ていくことで、メッセージが果たしている役割の変化について理解していこうと思う。 その昔、システムを連携させるためにはデータをテープに書き込み、物理的に搬送していた(さらに昔はパンチカードだったらしいが、残念ながら筆者は見たことがない)。 たとえば注文情報を取引先に届けようと思うと、物理的に搬送する回数をできるだけ減らす必要がある。そこで日中にたまったデータを日次のバッチによってソーティングし、取引先ごとにテープに書きだして送っていた。この時点では、システム同士は疎結合で、テープが届くまで各システムは独立して動いていた。 やがてオンライン化が進みだすと、クライアントとサーバという概念が出現する。それまでのコンピューターは一部のスタッフだけがデ
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