前陣守備型という特異なプレースタイル 東京五輪での日本選手の活躍が期待され、いよいよ注目が高まる卓球。その中にあって、注目どころか一般市民の目に決して触れることのない卓球があることをご存知だろうか。その名も「ペン粒(ツブ)」という前陣守備型だ。 書き間違いではない。前陣速攻型ではなく前陣守備型だ。攻撃選手以上に卓球台にぴったりと張り付いてラケットを体の前におき、ひたすらポコポコと返し続けて相手のミスを待つという、事情を知らない人が見たら「一体何をしているのか」と言いたくなるような卓球だ。テニスやバドミントンで言えば、常にネット際に立ってブロックし続けるようなものだし、サッカーで言えば相手ゴールの近くで全員でディフェンスを・・・ともかく他の競技では有り得ない、絶対に卓球でしか成立しないスタイルだ。 ペン粒が一般市民の目に触れないのは少ないからではない。中学校の卓球部員でいえば、指導者がいる場