昨日のエントリーで、90年代初頭の外資系CD店の登場で、日本の商慣習が変わったと書いた。アナログレコード時代、街のレコード店の売り上げの8~9割が新譜で占められていたというエピソードは、そもそも店の陳列棚に旧譜を置くスペースがないという、日本の住宅事情によるものだ(以前、サンフランシスコに行った時、ヘイト・アシュベリーにある中古レコード街に行ったことがあるのだが、体育館ほどの広さの中古レコード店がざらにあったりして、その環境の違いには唖然とした)。マーケットも小さく、相対的に扱うカタログ量がむやみに大きい旧譜の扱いは、いわばギャンブルのようなもので、ショップのみならず、メーカーが本腰を入れてこなかったのにも明確な理由があったのだ(LPレコードが今のCDより占有サイズが大きかったという単純な理由もあるだろう)。つまりマーケットが小さかったから、稼働率の高い新作中心にカタログが構成され、売り上