インターネットの普及で廃刊に追い込まれる紙の雑誌が絶えない昨今だが、今回紹介するのは、廃刊した紙の雑誌がインターネットの力を得て甦った事例である。 『Domino』は2005年春に多国籍出版企業コンデナスト(Condé Nast)社が創刊した米国のインテリア雑誌。熱狂的なファンを数多く獲得し、「カルトマガジン」と呼ばれるようになる。ところが2009年、発行部数が100万部にも達した人気絶頂のさなかに突然の廃刊。公式ウェブサイトも閉鎖となり、多くの信者たちを悲嘆に暮れさせた。 その雑誌が昨年秋、4年ぶりに米国のニューススタンドに戻ってきた。この復活を支えているのは、同時にロンチされたECサイト「Domino」の存在である。 一度は葬り去られた雑誌がECサイトとペアを組むことにより、カムバックを果たした舞台裏を探ってみよう。なぜベストセラー雑誌が突然、廃刊になったのか? 雑誌『Domino』が