ある夫婦が八十八ヶ所巡りで四国にやって来るが、最初に入った製麺所でうどんを一口食べたると、夫はそのあまりの美味さにとり憑かれてしまう。製麺所を食べ歩いて一向に次の霊場に行けない夫婦。とうとう妻と別れてうどん巡りを続ける夫の前に、謎の遍路姿の男が現れ、うどんを分けてくれと鉢を差し出す。だが、夫はその鉢を叩き割ってしまう。ふと鏡を見ると髪が白く長く伸びている。白髪ではなく、うどんの麺だ! たちまち夫は巨大化して怪獣ウードンとなり暴れ回る。変わり果てた夫の姿に驚く妻だが、変わらぬ愛の言葉をかけると、謎の遍路姿の男がお経を唱え、夫は元の姿に戻る。人々は、あのお遍路は弘法大師様に違いないと噂する。人間はこのように、いつ怪獣ウードンになってしまうか分からない。