枝や木を切る山仕事の必需品ともいえるのが、先端が四角い形をしたこの腰鉈です。 その用途は枝打ちや藪払い、木のツル切り、竹割りなどさまざま。また、キャンプや渓流釣りなどのアウトドアシーンでも、ロープを切ったりと幅広く活躍します。 刃の巾を約4.5センチと少し細身に造っており、振っても疲れにくい腰鉈に仕上げています。 表面の仕上げは、土佐打ち刃物の特徴の一つでもある、黒い部分を残した「黒打(くろうち)」仕上げ。この「黒打ち仕上げ」とは、刃物の仕上げ方法のことで、製造過程で黒くなった部分を残し、刃の部分だけを研いだものをいいます。 全国的に刃物は表面を磨いた「磨き仕上げ」が多いと思いますが、土佐打ち刃物は、昔からこの黒打ち仕上げが愛用されてきました。黒い部分を残している分、磨き仕上げに比べると、若干サビに強いといわれています。 少し無骨で、「渋い」雰囲気が感じられる仕上がりです。