焦点距離を変えられるのが「ズームレンズ」です。単位は「mm」で、これを短かくすれば広く、長くすれば大きく写すことができます。中でも焦点距離の短いズーム範囲(一般に35mmより下)を持つレンズを、「広角ズームレンズ」と呼んでいます。広い範囲を写せるのが特徴で、風景から街中のスナップ、室内まで幅広く活躍します。広角レンズには、パースペクティブと呼ばれる独特な「像の歪み」があり、これはレンズの焦点距離が短くなるほど、また被写体へ近づくほど顕著になります。それによって被写体と背景の遠近感が強調され、「広角レンズらしい」写りになりますが、人物ポートレートなど、被写体の形や大きさを正確に写す撮影は、この歪みのせいであまり得意ではありません。またレンズの明るさを表わす「F値」もレンズを選ぶ際の重要な要素です。この値が小さいほど明るいレンズということになりますが、ズームレンズの場合、F値がズームの両端で変