「転校生」から、さらにさかのぼると、入れ替わりのドラマで思い出されるのは、1973年の「へんしん!ポンポコ玉」(TBS系)。同作は主に小・中学生向けの特撮ファンタジーでした。これらを踏まえると、入れ替わりのドラマはもともと子ども向けであったことがわかるでしょう。 もともと入れ替わり、あるいはタイムスリップ、異星人が登場するようなファンタジー作は、ティーン向けのジュブナイル小説に多い設定であり、テレビでは特撮か、「少年ドラマシリーズ」(NHK)などで映像化されたジャンル。それだけに入れ替わりの物語は、長い歴史を持ち、大人向けの社会派ドラマの多い日曜劇場の作品としては幼い設定なのです。 では、なぜ幼い設定を用いたのか。まず連ドラは途中からの視聴が難しいため、「何とか第1話を見てもらわなければいけない」という切実な事情があります。また、年を追うごとに、第1話の入口が難解だったり、動きが少なかった
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