新型コロナウイルスの感染者数が減少傾向になる中、倦怠(けんたい)感や頭痛などの後遺症に悩む人が後を絶たない。1年以上も長引き、休職を余儀なくされる人や10代で症状を訴える例も。後遺症を扱う専門外来で診療に当たる大阪府の医療関係者は「30~50代の働き盛りの世代に多い」と警鐘を鳴らしている。 「後遺症がこんなに長引くなんて思っていなかった。日常生活も送れない」。大阪市生野区に住む40代の男性会社員が、窮状を打ち明ける。 ■「これほどとは…」 昨年11月に会社でクラスター(感染者集団)が発生し、自身も罹患(りかん)。心疾患があるため、集中治療室(ICU)で治療を受けた。熱やせきは治まって同月中旬には退院したものの、頭痛と胸の痛み、疲労感は引かないまま。「横になっていないと過ごしていられない」ほど症状に悩まされ、今も休職中だ。 退院直後はどこに相談すればいいか分からず、医療機関でも明確な診断は得