作家自身は、どんな「本屋のお客」なんだろう?そしてどんな「本の読者」なんだろう? そんな疑問を、作家の方々に直撃インタビューです。 作家の読書道 第152回:中村文則さん ミステリやスリラーの要素を感じさせる純文学作品で、国内外で幅広い層の読者を獲得している中村文則さん。少年時代は他人も世界も嫌いで、学校では自分を装っていたのだとか。そんな中村さんが高校生の時に衝撃を受けたのは、あの本。そして大学時代がターニングポイントに…。デビューの裏話などを含めたっぷりうかがいました。 ――いちばん古い読書の記憶を教えてください。 中村:不気味な絵本ですね。タイトルは忘れましたが。印象派のような絵で幽霊が描かれていて、その色彩だけ憶えています。そういえば、幽霊が怖くて布団に潜るという場面があって、読んだ後に自分も布団に潜った気がします。 具体的な小説となると、小学校高学年か中学生の頃に読んだ『ムレムの
![作家の読書道 第152回:中村文則さん|作家の読書道|WEB本の雑誌](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2107c6e5d819dc6f6f527585e1e2cafd862a6750/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.webdoku.jp.s3.amazonaws.com%2Frensai%2Fsakka%2Fassets_c%2F2014%2F09%2F152nakamura_s-thumb-autox240-6326.jpg)