いまや下北沢や原宿竹下通りと変わらないその賑わいに、かつて差別されたアニメファンの影はない。旧劇場版で庵野秀明はエヴァファンにカメラを向けた実写映像を挿入したが、もし今のアニメイトで「現実を突きつける」とカメラを回しても、そこに映るのは明るく楽しげな若者たちばかりだろう。 「正直でいたい」離婚や育児について、ラジオで赤裸々に ラジオから宮村優子の声が聞こえてくると、それが90年代の『直球で行こう!』というラジオ番組とほとんど変わらない、あのアスカの声であることに驚く。かつてラジオから流れる彼女の声を聞いた時、まるでラジオが小さな暖炉やストーブになったように、暗く寒い部屋を明るく照らし暖める気がしたものだ。その声の持つエネルギー、情熱と生命力は今も変わらない。 でも今宮村優子がラジオで話すことは、病んでいた昔のように「反動で頭がおかしくなったハイテンション」だけではない。正直でいたい、といつ