福島県福島市にある医療機器メーカー・コーケン社の作業場で、従業員が機器の最終検査をしている。2020年4月撮影(GettyImages) 世界的に拡大した中共ウイルス(新型コロナウイルス)により、中国依存のサプライチェーン(部品供給網)が停滞する問題が明るみになった。中国生産に依存することは、思わぬ人権侵害加担のリスクを呼ぶ。最近、オーストラリアのシンクタンクは、日本企業を含む数十社の強制労働加担の疑いを指摘した。 5月25日、安倍首相は緊急事態宣言の解除を発表した。記者会見では、生産における単一国の依存度を減らすかとの質問に対して、「依存度を減らしたサプライチェーン確保」を強調した。政権は5月初旬、単一国への生産依存度が高い製品は生産拠点の国内回帰を後押しする考えを示し、補助金制度などを発表している。 首相は、中国について「コロナ時代の世界で透明性と情報の共有といった国際的価値を中国も含