2018年6月3日のブックマーク (1件)

  • ハヤさんの昔語り~神隠し~(創作掌編) - かきがら掌編帖

    在宅の仕事が一段落つくと、近所の珈琲店に出かけるのが、私の楽しみのひとつだった。なるべく空いてそうな時間帯を選んで行くことに決めている。 店主のハヤさんは、親しくなると面白い話を聞かせてくれるようになった。 何と言っても彼は、自分の前世を思い出すことができるのだ。 世間には、輪廻転生してきた数多くの過去世を覚えている、という人も存在するらしい。 もちろん、私自身はまったく覚えていないし、ハヤさんが思い出せるのも、江戸から明治の時代を生きた「寸一」という人物のことだけだった。 寸一は寺に寄宿していた行者で、村の人びとが何かにつけ頼ってくるほど、不思議な力を持っていたようだ。 「私が子供のころ」とか、「学生だったころ」と言うように、ハヤさんはいつも、 「私が寸一だったころ……」 と前置きして、話し始めた。 △ ▲ △ ▲ △ 村で一度に三人もの神隠しがあった。 神隠しにあうのは若い娘が多いとい

    ハヤさんの昔語り~神隠し~(創作掌編) - かきがら掌編帖
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2018/06/03
    迷い人三人衆。化かす狐を化かして茶会。粋だなぁ。