エッセイ Blue 32 洗濯物を干すのが好きです。なんて言うか、忘我になれると言うんですか? いや、忘我になるのとは違うな。 納得のいく〝干し〟を完成させること以外、考えなくなるんです。洗濯物を干しながら、「生きる意味とは何だ?」とかって、洗いあがった衣類を入れたカゴをなぎ倒しながらそのへんをのたうち回って苦しむ人、あんまりいないじゃないですか? 思考が、洗濯物を干すこと、だけになります。これってちょっとした解放感。 それに僕、かなりキチンと干すんです。それは見事ですよ。 物干し竿にTシャツとかをぶら下げる間隔も定規で測ったようにピッタリです。洗濯バサミがいっぱい付いた四角いやつ、あるじゃないですか? 「ピンチハンガー」って言うんでしたっけ? あれなんかに靴下とかを下げるときも、対にしてシンメトリーにしないとイヤなんです。カゴの中から同じ色のを探し出します。乾いたら取り込むんだからどんな
![洗濯物を干すのが好きだ - Blue あなたとわたしの本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3f0fa5478965daafd315ccf1a692adb5c62a5a3f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fb%2Fbtomotomo%2F20181101%2F20181101175521.jpg)