目が覚めた時は、すでに夜の0時であった。 私は、猛烈に腹が減っていた。 近所の住人に気が付かれないように、玄関の扉を開けると夜の街が静かに開いた。 コンビニにたどり着くと、誰もいない店内で目についた不健康そうな食料をカゴに放り込んで、無表情な店員に代金を払う。 弁当と、ペットボトルのお茶が入ったコンビニ袋を持った私の横を、数台の車が通り過ぎる。 家に帰りつくと、すぐにPCの前に座り、ニュースサイトを見ながら食事を済ませる。ようやく空腹感は収まった。私は医師から処方された抗鬱剤と、精神安定剤をお茶で流し込んだ。 鬱病と診断されてからの、私の一日というのはこんな風に始まっていた。 ついこの間までひっきりなしに来ていた仕事のメールはもはや来ない。実際、まだ来ているかもしれないが、こうして家にいる以上、それらを確認する方法はなかったし、私宛のメールは全て上司に転送されている筈だった。 私はSkyp
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