世界最薄・最軽量の膜状の有機太陽電池を、東京大の染谷隆夫教授(電子工学)らとオーストリアのヨハネス・ケプラー大の共同研究チームが開発した。厚さは1.8マイクロメートル(マイクロは100万分の1)で、髪の毛にも巻き付くほど薄くて軽い。宇宙空間で電力供給源としての利用や、医療用機器の電源への応用が期待されるという。3日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ(電子版)に発表した。 ◇厚さわずか1.8マイクロメートル 研究チームは、厚さ1.4マイクロメートルの極薄プラスチックフィルムの基板に、有機半導体を溶かしたインクを均一に塗って太陽電池を作った。東大によると、これまで世界最薄の太陽電池は厚さ25マイクロメートルで、約14分の1の薄さになった。 電池1グラム(0.25平方メートル)当たりの発電量は10ワット。住宅の屋根などに設置されている従来の太陽電池と比較すると、重量当たりで最大25倍の発