From 角谷快彦@広島大学医療経済研究拠点(HiHER)拠点リーダー/広島大学大学院教授 新型コロナ禍の経済的影響が深刻ですが、政府の対策が遅いのは、専門家を含む国民の間の「貨幣観」の相違に起因する、「政府の財政余力に対する認識の違い」が大きいためと考えられます。そこで、この度、より現実に即した「貨幣観」である「信用貨幣論(≒表見主義)」の一般向けの説明のためにオリジナルの寓話を作ってみました。まず、私の立場と貨幣観を明らかにした上で、寓話を紹介します。 私は、一経済学者として、政府は今こそPB目標を止め、国債を大量発行し、全力で国民を救うべきだと主張します。 私の発想はMMT(現代貨幣理論)にとても近く、日本政府に財政問題はないと考えます。日本政府は「何もないところから」自国貨幣を創造することができますし、実際にしています。日本で暮らす私達は日本円で税金を払いますが、日本に最初から日本