これまで特にイコライザーカーブを気にすることなくレコードを再生していたという方もいるかもしれない。だがこのイコライザーカーブは、レコードを正しく再生する上で非常に重要な意味を持っている。 当たり前のことだが、CDやハイレゾ音源などのデジタル音源と、レコードやオープンリールテープといったアナログ音源は、音が出る仕組みが大きく異なる。前者が非接触なのに対して、後者は接触型。つまり、アナログ音源は「物理的な接触」を経て音楽が再生される。 レコードの場合、この「物理的な接触」はカートリッジの針先と盤面の間で行われる。盤面の溝に刻まれた凹凸を針先でピックアップすることで、音楽が再生されるのである。 アナログレコードと聞いて多くの人がイメージする「サーッ」というノイズ、つまりサーフェイスノイズは、この物理的な接触から生じるものである。 そして、レコードの場合はもうひとつ物理的な問題がある。それは盤面に