1. 国内防衛産業を狙った標的型攻撃とは 2011年9月、三菱重工業など日本の防衛産業メーカーに対し、標的型攻撃と思われるマルウエア感染が発生したと報道されています。標的型攻撃は一般的に、実在する組織名やメールアドレスを詐称している事があり、一見するとマルウエアと判別できない件名や本文が記載されています。報道によると、本攻撃は悪意のあるPDFファイルをメール添付ファイルとして送信し、Adobe FlashとAdobe Readerの脆弱性を利用してバックドアを対象に設置するという手法が取られていたとされています。標的型攻撃の被害に遭うと、機密文書や機密メールの漏えいなど、致命的な情報流出に発展する可能性があります。 弊社では、本攻撃に用いられた脆弱性攻撃「CVE-2011-0611」の解析を行いました。今回解析した脆弱性攻撃は、Metasploitにて再現を行いました。 2. 悪用さ