お待たせしました。本を手に入れるのに意外に手間取ったもので。 で,結論を先に言いますと, 先に書いた私の印象はまちがっていませんでした。 この本は全体として見れば 「心理学を批判している」どころか 「心理学の知見によって俗流心理学を批判している」という方が正解です。 批判されている俗流心理学の中身は 過去の心理学の学説に由来するものもありますが, 精神医学(精神分析の出自はここ),心身医学,トンデモ脳科学, そしてジャーナリズムや単なる常識に由来するものが多く含まれています。 一方,批判の根拠として引用されている実証的研究は心理学者の手になるものが圧倒的に多いのです。 この点は今回改めて確認して,よくもまあ調べたなと感心しました。 個々の研究の原論文に当たっているわけではなくて, テーマごとの研究動向を要約・評価するレヴュー論文や単行本からの孫引きなのかもしれませんが。 個々の批判にはそれ
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