犬には感染力がとても強い病気、発症すると重症になり特効薬のない病気、後遺症が残る病気などがあります。病原体は尿や便に含まれていたり、空気中をただよっていたり、と身近に潜んでいます。そのため、あらかじめこれらの怖い病原体に対して免疫力をつけておく必要があるのです。 とくに生まれたばかりの動物はとても弱いもの。外界で初めて遭遇するウイルスや細菌などの病原体から自分を守るためには、母親からもらった免疫が不可欠です。しかし、その免疫もしばらくすると効力を失ってしまいます。 今回は、犬のワクチン予防接種について、ワクチンの種類や、メリット・デメリット、接種方法や接種回数、子犬のワクチンプログラムなどについてもGREEN DOGの獣医師伊東がくわしく解説します。 ワクチンってなに? 自然条件のもとでは、母親からは胎盤を通して、もしくは初乳を飲むことで子に免疫が移行します。これを移行抗体といいます。 抗