「令和」の時代が始まった。平和を願い、国民と共に歩んだ上皇さま、上皇后さまの後を受け、50代後半で即位した天皇、皇后両陛下。どのような天皇像をつくっていくのか。辛酸なめ子さんや元皇室担当記者らに聞きました。 被災地訪問や戦争犠牲者への慰霊、平和祈念といった平成の時代の天皇・皇后が取り組んできたことを引き継いで欲しいという論調が多いですね。しかし、私は、そうは思わない。時代は確実に変わっている。前の世代と同じことを続けても、効果的ではないことは明らかです。 平成の天皇・皇后は、昭和の代とはまったく違う姿をみせ、衝撃を与えました。例えば、被災者の前でひざまずくという姿勢です。しかし、同じことを引き継いでもインパクトはないし共感は得られない。時代に即した新しい姿勢を見せなくては、人々の心に届きません。 美智子妃(当時)は、洋風キッチンに立つ姿をみせ、公団住宅を訪問し、マイカーでドライブした。豊か
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