ときおり、「なんでこんなものが売られているんだ?」と驚いてしまうような商品がある。いったい誰が企画したのか、これで売れるとでも思ったのか、確信犯でも愉快犯でもない、ただただ天然でダメな商品。それは本の世界にもたくさんあるし、アパレルから飲食までありとわらゆる世界にあり、ときにはコンビニでさえ、見かける。 そんなダメ商品と遭遇したときぼくは、とりあえず企画書が見たい、と思う。なんならそれの商品化が決定した企画会議に参加したい、いや意見を求められるのは嫌だから、遠隔カメラでウォッチしたいと請い願う。 きっと、まじめに企画書をしたためた人がいるのだ。そしてたぶん、まじめな議論が交わされたのだ。まじめにGOサインが出されたのだ。「いったいなにを考えているんだ?」というこちらの疑問をよそに、なにも考えないまま商品化の決断が下されたのだ。 バカ売れしたヒット商品の企画書やサクセスストーリーを知るよりも