昨年1年間に全国の警察が検挙した児童虐待事件は354件で、前年を5.7%上回り、統計を取り始めた99年以来最多となったことが警察庁のまとめでわかった。 「近隣などからの通報」で発覚したケースが40件で、前年から倍増した。 被害児童数は362人で前年比4.3%増。うち死亡したのは33人。発覚の端緒は多い順で(1)家族・知人からの通報99件(2)児童相談所からの通報79件(3)近隣などからの通報40件で、近隣などからの通報は、前年の20件から倍増した。警察庁は「児童虐待に関する社会の関心の高まり」が背景にあると分析している。 一方、全国の警察が昨年検挙した児童ポルノ事件は1342件(前年比43.5%増)、被害児童は618人(同52.6%増)で、いずれも増加傾向が続いた。【鮎川耕史】