20日で発生から丸5年となる台風23号災害で大きな被害を受けた豊岡市は2010年度、今夏の兵庫県西、北部豪雨の教訓も踏まえ、市の災害対応能力を高めるため職員研修に取り組む。外部の専門機関の協力も得て、「防災のプロ」を目指す研修をプログラム化。全国の自治体に活用してもらうことも検討する。(宮下裕史) 今年8月の県西、北部豪雨で死者18人、行方不明者2人を出した佐用町では、20人中12人が避難中、濁流に巻き込まれた。識者は、豪雨水害は避難開始のタイミングや避難場所が状況により変化するため「判断が難しい」と指摘している。 その判断を担い、適切な避難勧告の発令を求められているのが自治体だ。しかし、豊岡市によると、職員らの知識や経験は十分とはいえないという。 例えば、04年の台風23号災害では、10月20日午後8時すぎ、「市内の円山川堤防が決壊した」との情報が消防などを通じて市に伝えられたが、水は堤