両親の唾液などに含まれるわずかな遺伝子情報を解析し、生まれてくる子供の目の色や背の高さ、がんなどの病気になるリスクを予測する手法の特許が19日までに米国で認められた。 生命倫理の専門家は、予測を利用して提供者などから精子や卵子を選ぶと、望ましい特徴を持つ子どもを生む「デザイナーベビー」につながりかねないと批判。特許を持つ米カリフォルニア州の遺伝子検査会社「23アンドミー」は「遺伝子と健康に関する理解を高めるのが狙い。子どもを選別する生殖医療に応用するつもりはない」と説明している。 特許は2009年に同社が米特許商標庁に申請し、今年9月24日付で認められた。ベルギー・ゲント大の生命倫理の専門家は、今月3日付の英科学誌ネイチャー電子版で「受精卵診断は定着しつつあるが、子どもの遺伝的特徴を選別することは倫理的な問題が大きい」と批判した。(共同)