大阪・難波の個室ビデオ店で16人が死亡した昨年10月の放火事件で、殺人と現住建造物等放火などの罪で起訴された無職小川和弘被告(47)が公判で無罪を主張する方針を固めたことがわかった。大阪地裁は争点を絞る公判前整理手続きを17日で終え、初公判を9月14日に開くと決めた。 関係者によると、小川被告が自殺しようとして放火したとの検察側の見方に対し、被告側は公判で「自殺の意思はなく、火はつけていない。寝ていて目が覚めたら煙が充満していたので屋外に逃げた」などと主張する予定という。 捜査側によると、小川被告は火災直後、大阪府警の任意聴取に「出火時は寝ていた」と説明。逮捕直後は「店のティッシュペーパーに火をつけ、バッグの中の新聞紙や下着に燃え移らせた」「こんな所で火をつけたら、ほかの人が死ぬのはわかっていた」と容疑を認め、途中から全面否認に転じたとされる。 検察側は、狭い店内の燃え方など現場の状