心臓は自律神経の働きにより、個人の意思に関係なく鼓動を続けますが、脳には、心臓の動きを意識的に制御できる神経の経路が備わっていることを東京大学のグループがラットを使った実験でつきとめました。 この研究は東京大学の池谷裕二教授などのグループが国際的な科学雑誌「サイエンス」で発表しました。 心臓は自律神経によって制御され、通常、意識的に動かすことができないとされていますが、グループは心拍数の変化を自分で測定しながらだと意識的に数値を変化させられることに注目し、こうした現象が起きる仕組みを調べました。 グループでは、ラットを使って心拍数が下がれば、報酬を与えるという訓練を繰り返したところ、5日後には心拍数が通常の半分程度に減ったということです。 このときの神経の活動を詳しく調べたところ、脳の中で意思の決定などに関わる場所と自律神経をつかさどる場所の間に神経の経路があることをつきとめたということで