ブックマーク / caughtacold.hatenablog.com (4)

  • 「和声」という枷 - ただの風邪。

    細野晴臣 とまっていた時計がまたうごきはじめた 作者: 細野晴臣,鈴木惣一朗出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2014/11/25メディア: 単行この商品を含むブログ (6件) を見る 鈴木惣一朗が聞き手をつとめた細野晴臣のインタビュー集『細野晴臣 とまっていた時計がまたうごきはじめた』(平凡社、2014年)を読んでいたら、興味深いくだりがあった。細野の1989年作『オムニ・サイト・シーイング』に収録された「Esashi」についての発言だ。江差追分に伴奏をつけくわえたこの曲で同作は始まる。 民謡にコードを付けるっていうあのスタイルは、やってみたかったからやったんだけど、あとで後悔したんだ。コードを付けちゃいけなかったなと思ったの。特定の色を付けちゃうことになってしまったからね。そのあとに、そんな傾向が流行ったこともあって、余計に落ち込んだね。 続けて聞き手の鈴木は、論を補うようにこう語

    「和声」という枷 - ただの風邪。
  • BTS(防弾少年団)"ANPANMAN"の衝撃――ポスト「クール・ジャパン」へ向けて - ただの風邪。

    いまやK-POPアイドルグループ界で押しも押されもせぬ活躍ぶりを見せるBTS(防弾少年団)が、先日アルバムLOVE YOURSELF 轉 'Tear'をリリースした。そのなかに、日人なら「おっ?」と思うようなタイトルの一曲がある。その名も"ANPANMAN"。そう、やなせたかし原作の、アニメ版もすっかりおなじみのキャラクター、アンパンマンを題材にしたものだ。それだけ聞くと、ちょっとしたノヴェルティソングというか、いわゆるネタとして消費される類の曲なのかなと思ってしまうのだが、意外にも曲の内容は、「そうきたか!」と思わされる、捻りの効いたものだった。 genius.com 大意はこんなものだ。小さい頃からバットマンやスーパーマンに憧れていた少年が、大人になるにつれてそうした荒唐無稽でゴージャスなヒーロー像を受け入れられなくなっていく。しかし、アンパンマンになら自分も近づけるかもしれない――

    BTS(防弾少年団)"ANPANMAN"の衝撃――ポスト「クール・ジャパン」へ向けて - ただの風邪。
  • ゴールデンボンバーに未来は託せるのか? - ただの風邪。

    gendai.ismedia.jp gendai.ismedia.jp ぼくは特にゴールデンボンバーのリスナーというわけではない。けれども彼らがメディアをにぎわす度にどれどれ、今度はなにをしてくれたのかな、とチェックする程度には気にかけている、中途半端な人間だ。別に悪い印象を抱いていることはない。 しかしこのふたつのインタビューを読んでぼくはいくぶん複雑な気持ちになった。鬼龍院翔という人が繰り出すユニークなチャレンジの数々をインタビュアーは賞賛するけれども、鬼龍院自身の語り口はむしろ、マーケティングに長けた戦略家というよりは、「この時代に音楽を聴いてもらうこと」の意義を考えに考え抜いて全力で表現しようとする、こう言ってはなんだがわりあいに古風なミュージシャンシップの人のように見える。「音楽を売る」ことの虚しさを自覚しながらも、「いい曲がヒットにはなるのは間違いない」とも信じるそのアンビバレ

    ゴールデンボンバーに未来は託せるのか? - ただの風邪。
  • ローファイ・ヒップホップはメインストリームに浮上するのか?――joji “In Tongues” - ただの風邪。

    インターネット発のミーム・ミュージックといえばVaporwaveを挙げる人は多いだろうと思う。が、Vaporwaveが一種のカルト的なステータスをほしいままにしている一方で、地味に勢力を伸ばしてきたミーム・ミュージックがある。ローファイ・ヒップホップだ。ローファイ・ヒップホップ、と言うとざらついたラフな音像のハードコアなヒップホップを想像してしまう人もいるかもしれないが、インターネットでローファイ・ヒップホップといえば、流麗でジャジーなサンプルをヨレたビートに乗せたインスタントなビートのことを指す。インスタントな、というのは決して悪い意味ではなくて、Vaporwaveの美学と通底する反技巧的な「何気なさ」を持った感じ、と言葉を補ったほうがいいかもしれない。 ローファイ・ヒップホップは、この4,5年くらい、SoundCloudやYouTubeを通じて広く流布し、近年ではSpotifyやApp

    ローファイ・ヒップホップはメインストリームに浮上するのか?――joji “In Tongues” - ただの風邪。
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