交響曲第40番の冒頭のテーマは、モーツァルトの作品の中でも最も有名なものの一つでしょう。まずいきなり、この曲の録音のうちでも非常に有名なブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団の演奏を聴いていただきます。 このインパクトの強い曲が「ト短調(G moll、♭が2つ)」で書かれたせいかどうか、その後の音楽史でこの調の有名曲というのは意外に少ないのです。当のモーツァルトも交響曲第25番、弦楽五重奏曲第4番、ピアノ四重奏曲第1番ぐらいです。以下、思いつくものを挙げてみると、 ハイドン 交響曲39番、83番、弦楽四重奏曲33、74番 ベートーベン ヴァイオリンソナタ2番、ピアノソナタ19番 シューベルト 弦楽四重奏9番、ソナチネ3番 メンデルスゾーン ピアノ協奏曲1番 シューマン ピアノソナタ2番 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 ショパン バラード1番、ポロネーズ11番、夜想曲11番、チェロソナ