写真家ダイアン・アーバスについて考察した『ガーディアン』紙の記事を紹介する。これは、記事の中にも書かれているように、最近出版されたアーバスの新しい伝記本に刺激されたものであるようだ。 記事の書き手のショーン・オヘイガン(Sean O'Hagan)はイギリスでは名高い写真批評家であるようだ。 写真家で何か論じてみたくなるという人はあまりいないと思うが、アーバスは例外中の例外。その特異な作品と特異な生き方を少しでも知ると、もっと知りたくなる。私もボズワースの伝記は持っている。彼女のフリーク好きは事実だが、それはあくまで素材にすぎず、あまりフリークとの一体性を強調することには賛成できないとオヘイガンは述べているが、それに私も同意する。 アーバスはかつて写真について“a mystery about a mystery”と述べた。訳し方が難しい。世界は謎に満ちているが、それを撮るという行為(とその成