―政府が打ち出した「異次元の少子化対策」で子どもは増えますか。 赤川 これまでの少子化対策と呼ばれるものを検証すると、ほとんどうまくいっていない。今回の政策の有識者会議の顔ぶれは過去のものと似通っていて、内容も延長線上にある。これまで失敗しているのだから、同じことをやっても成果が上がるはずはない。 ―女性の就労機会拡大や権利保護に重点が置かれているように見えます。 赤川 「生む生まないを決めるのは女性の権利」という考えは世界の潮流だ。これは言い換えれば、「女性の権利を認めれば少子化やむなし」ということ。またかつて、女性の労働力率を上げれば出生率が高くなると言われたが、これは嘘だということがはっきりした。今の日本女性の労働力率は七〇%ぐらいになっており、ここ二十年で二〇%ほど上がった。しかし出生率は向上していない。待機児童問題がクローズアップされ、最近ではかなり改善された。これは女性が働きや
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