ハイデリン・ゾディアーク編が完結し、『ファイナルファンタジーXIV(以下、FF14と表記)』新章として発売された「黄金のレガシー」であったが、その現行バージョンの物語に関して、筆者は良いものとは思えなかった。なぜなら、作中にて表現したいであろうテーマに対し、内容がまったく追いついていないのである。この原因としては、『FF14』の仕様によるところが大きい。本作のジャンルはMMORPGではあるが、その仕様と物語のテーマが噛み合わず、結果として表現が伴っていない。MMORPGであることが弊害になってしまっているのだ。 ※本稿は『ファイナルファンタジーXIV』ハイデリン・ゾディアーク編および、「黄金のレガシー」のネタバレが多く含まれているので留意してほしい 『FF14』が「ストーリーが面白いMMORPG」である理由 MMORPGに限らず、集団行動を楽しむマルチプレイがメインのゲームと、内省的な体験