新型インフルエンザのプレパンデミック(大流行前)ワクチンの効果を検討している厚生労働省の研究班は6日、異なるウイルス株をもとにしたワクチンを重ねて接種すれば、発病防止に有効な「抗体」が高まりやすいとの調査結果を発表した。厚生労働省は、今秋をめどに接種対象をどの程度拡大するか検討する。 調査は、中国とインドネシアで発生した鳥インフルのウイルス株をもとにしたワクチンのいずれかを、昨夏に接種した約400人が対象。うち200人はその2年前、ベトナムで採取したウイルス株のワクチンも接種していた。 その結果、ベトナム株のワクチンも接種した人は、していない人に比べ、中国株やインドネシア株に対する抗体が高かった。中国株の場合で約1.8倍。また、接種していないウイルス株への抗体も、高まっていた。 研究代表者の庵原俊昭・国立病院機構三重病院院長は「理論的には追加接種で抗体は高まった。臨床効果は実際に新型