プログラムを指導する犬塚法務教官と話す受刑者(左)。「当時は、妄想が犯行の前兆だとは思ってもいなかった」(奈良少年刑務所で) 「罪を反省している自分には必要ないと思っていたが、受けて良かった」 奈良少年刑務所。再犯防止のための「性犯罪者処遇プログラム」を終えたばかりの30歳代の男性受刑者が、記者の取材に答えた。強制わいせつ罪などで服役中。約1時間半の授業を週2回、7か月間にわたり受けた。 犯行時、「被害女性は、それほど事件を気にとめてない」「強姦(ごうかん)したわけじゃない」などと、都合良く解釈していたという。 「自分の考え方のゆがみに気づいた。道を踏み外す危険と隣り合わせであることを、常に意識するようになった」 再犯の恐れがある性犯罪者への処遇プログラムは、「週2回、8か月間」から「週1回、3か月間」まで、再犯リスクなどに応じ3段階に分かれる。旧監獄法改正で2006年5月から受講が義務付