竹内芳郎『サルトル哲学序説』という本があります。 サルトル哲学序説 (1972年) (筑摩叢書) 作者: 竹内芳郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1972メディア: ? クリック: 9回この商品を含むブログ (3件) を見るこの本は、1956年に河出書房から出版され、河出倒産にともなって絶版になったものが、1966年に盛田書店から再刊、その盛田書店も倒産になって、最終的に、1972年に筑摩叢書から再刊されました。ところが、その筑摩も倒産してしまったわけで……なんとも。 これは、日本人によるサルトル本の中で永野潤の『図解雑学サルトル』の次にすばらしい本です。 サルトルはかつてブームだったと言われますが、哲学者による本格的なサルトル論というのは、かつては(すくなくとも入手しやすいものは)ほとんどこの本ぐらいしかなかったと思います。私も卒論・修論を書くときにはずいぶんと一生懸命読ませていた