みなさんは、「新聞」の読み方をご存知でしょうか。 あえてこんな失礼なことを聞いてみたのには訳があります。最近、新聞の読者層が急速に広がっているにもかかわらず、その「正しい読み方」についての情報が圧倒的に不足しているのではないか、と思ったからです。 「新聞が読まれるようになった」などと言うと、驚く人が多いでしょう。私は昨年10月まで日本経済新聞の記者をしていたのですが、こう言うと元同僚でさえ「えっ?」という顔をします。無理もありません。近年、新聞離れが加速している、というのが記者たちの間では「定説」になっているからです。 日本新聞協会によると、2015年までの10年間で、一般紙の発行部数は649万部減りました(概数、以下同)。これは毎日新聞と産経新聞が発行する朝刊の合計(488万部)を大幅に上回る部数です。 減少のスピードも10年前と比べて加速しており、2014年からの1年間だけで99万部も