PDFはこちら デジタルアーカイブ年表はこちら 1. 日本発の和製英語 一滴の雨が海になってゆく。 雨水は山から川へ、海へと流れ、大海の水は水蒸気となり、雲の姿に転化し、また地上に雨を降らせる。永永とした自然の循環が、約46億年前の地球誕生から今も変わらずに続いている。 デジタルアーカイブ(Digital Archives)でも持続可能な循環を生むのだろうか。 デジタルアーカイブは、月尾嘉男氏(東京大学名誉教授)が1994年頃に古代アレクサンドリア図書館をイメージして提起した“デジタルアーカイブ”という言葉を起源とする。 電子機器系の“デジタル”と記録媒体系の“アーカイブ”を接続させた日本発の和製英語である。 その概念は、1996年に設立されたデジタルアーカイブ推進協議会(JDAA:Japan Digital Archives Association)によって「有形・無形の文化資産をデジタ