時は1986年の3月某日の早朝。今とは違い、とても汚く雑然としていた JR 品川駅の通路。大学の合格発表を見るために、大垣駅発の夜行列車に乗って、大阪からやって来た、浪人生の私の耳に飛び込んできた、あのイントロ――。 「♪タトタトタトタ トンタタッター タトタトタトタ トンタタッター フーウー フーウー……」 「あ、東京に住む時代がやってきた」「あ、日本に新しい時代がやってきた」―― と勝手に直感したのです。そして、その直感通り、私は東京の大学に入ることになり、そして、『My Revolution』が蹴り出した、80年代後半というキラキラした時代がやってきました。 私はあの『My Revolution』のイントロを「80年代最強イントロ」だと思うのです。とても無機質なテクノサウンドなのに、なぜか胸がキューっと締め付けられるあの感じが喚起されるのは、大阪から東京に生活拠点を移すという、個人的
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