フェリックス・サーモンが、サイモン・ジョンソン&ジェームズ・クワックのデモクラシー誌記事を受けて、良い金融イノベーションと悪い金融イノベーションについて書いている。俎上に乗せたのは以下の3つの金融イノベーションで、それらについてサーモンはジョンソン&クワックの論説に異を唱えている。 証券化 ジョンソン&クワックは以下の点で証券化を良いイノベーションと評している。 貸し出しに利用できる資金プールを拡大した。 1990年代末から2000年にかけての新商品が現れる前にも証券化という手法は存在したが、その時は今回のようなバブルとその崩壊を生み出すことはなかった。従って、証券化自体に問題があったわけではない。 それに対し、サーモンは以下の点で証券化を批判する。 貸し手を借り手を良く見究める義務から解いてしまった (どうせ転売するので、その必要が無くなった)。 債券の買い手は、実際の借り手の債務を分析