「混浴」が女性に優しくなってきた。バスタオルを巻いたまま湯船に漬かれる温泉や、胸からひざ上あたりまで隠れる「湯あみ着」を客に貸し出す施設が増加。「タオル巻き可」などの情報が入った温泉ガイドブック出版も相次いでいる。湯量に限りがある上質な温泉の良さを味わうには、無理に男女別にするより混浴が合理的。そんな“真理”に気付いた本物志向の女性たちが、各地の名湯を目指す。 「わー、暖炉にあたっているみたい」 長野県松本市の白骨温泉にある旅館「泡の湯」の混浴露天風呂。青いバスタオルを巻いた20代の女性2人がお湯の噴き出し口で歓声を上げた。源泉100%かけ流しで、飲むこともできる湯質の良さが人気の宿だ。 奈良県から来た2人は「混浴もタオルを巻いていれば抵抗ありません」と話す。兄妹夫婦ら5人連れの大阪の中高年グループは「家族全員で入れるのが魅力ですね」。 宿のおかみ、小日向真紀子さん(54)によると